ハーブの化学

[サポニン]
植物界に広く分布し、種子、根、茎に多量に存在しています。
細胞膜の透過性を増加させるため溶血作用を示します。
また、鎮咳去痰作用があります。
抗炎症、抗潰瘍、抗アレルギー、鎮静などの効果が認められています。


[配糖体]
心筋に直接作用して強心作用があります。
酵素要求量を増加させずに、心筋力を高め、弱った心臓をきわめて強力に支える。
降下した血圧の上昇や利尿などの作用があります。
大量に摂らないように注意してください。


[タンニン]
タンニンは植物起原のポリフェノールで、たんぱく質や塩基性物質、金属などに強い親和性を示します。
レモンバームに含まれるタンニンは抗ウイルス作用をもち、浸出液は発汗作用があって風邪やインフルエンザの治療に使われます。


[クマリン]
とくにセリ科、ミカン科、マメ科、キク科に多く見られます。
強い生理活性をもちます。また、抗真菌作用があります。


[フラボノイド]
フラボノイドは、植物界に広く分布しています。
ヤロウ、ホーソンなどのフラボノイドには動脈を拡張して血行を促進する作用があります。


[アルカロイド]
抗ウイルス性や抗痙攣性、動脈を拡張し血圧を降下させる作用をもちます。
強い抗炎症効果があります。
アルカロイドの代謝は活発で、季節的変動、日周変化、生育段階、栄養状態などでその含有量が大きく変動します。

[苦味物質]
苦味物質には、アルカロイド、テルペノイド、フェノール性化合物などあります。
苦味物質は、苦味成分の唾液、胃液の分泌促進効果に伴う健胃作用のほか、強心、神経興奮など生理作用を示すものがあります。
食欲増進、消化液分泌促進、便秘、血液中のコレステロール値の低下などに利用されます。


[粘液物質]
粘液物質は構成糖の異なる多糖類からなっていて、水分を吸収するとゼリー状に膨張して消化管粘膜の損傷を治療し、肺、泌尿器などに対して鎮痛作用を示します。
また熱を保持する作用が強いため、温湿布剤(パップ剤)としても利用されます。


[粘液物質]
粘液物質は構成糖の異なる多糖類からなっていて、水分を吸収するとゼリー状に膨張して消化管粘膜の損傷を治療し、肺、泌尿器などに対して鎮痛作用を示します。
また熱を保持する作用が強いため、温湿布剤(パップ剤)としても利用されます。


[辛味物質]
刺激作用によって食欲増進効果を示します。
唾液、胃液の分泌を高め、消化管運動を増大させます。
大量に摂り過ぎると、これらの作用を抑制します。


[ビタミン]
ビタミンは、たんぱく質、炭水化物、脂肪などとともに生命の維持に欠かせない栄養素です。
ビタミンは動物体内で生成する能力がないため、食物として植物界から摂取する必要があります。
ビタミンAは、視力を強化し、骨や歯を丈夫にさせ、カリウムの補給源として役立ちます。
Bは細胞機能の改善に、Cはコラーゲンの生成を行います。