[メリット]
1.身近に置けるので面倒が見やすい。
2.ハーブのほとんどは地中海沿岸が原産地のため、高温多湿の日本には合わずに育ちにくい面もありますが、プランターや鉢の場合は環境を整えてあげることができます。
3.他の野菜や花が病害虫を寄せ付けないためにも、コンパニオンプランツ(一緒に植える)として利用できますが、ハーブの鉢を他の野菜や植物のすぐ傍に置いておけます。[デメリット]
1.土が硬くなる。
土の団粒構造が崩れてコチンコチンに硬くなり、空気が逃げ、根が窒息死してしまいます。土を選びましょう。
2.肥料が流出する。
水に溶けやすい窒素とカリが流れ出てしまいます。
3.温度変化が激しい。
プランターや鉢は側面からも影響を受けるため、かなり温度変化が激しくなります。
夏は土の温度が上がりすぎて根が弱くなります。マルチ、二重鉢にする、半日陰に置く、日の当たる窓辺に置く、など対応しましょう。

[種まき用平鉢]
100円ショップやスーパーで販売しているA4判の書類ケースや水切りなどが利用できます。

[苗用鉢]
発芽後、苗を移植するときに使う苗用ポット。
直径6cm程度のもの。

[定植用鉢]
鉢の大きさ:6号(直径18cm)~8号(直径24cm)。
種まきは2号~。
株の大きさによって異なります。ハーブは大株になってしまうと葉も茎も硬くて苦味が出てきますので、どちらかといえば、観賞用になります。花が咲いてしまうと葉も硬くなりますので、小さめの株を維持するよう、ふだんから利用しているとよいでしょう。
そういう育て方であれば、直径12~15cm程度の鉢で十分ですし、花を観賞する栽培であれば、株に合わせた鉢に植え替えていきましょう。

向いている鉢
素焼き鉢:通気性に優れますが、焼きが弱いので壊れやすいです。
水分の蒸発も早く、加湿が避けられます。
ただ、水分が鉢底に溜まりやすく、一部がはがれやすいです。
駄温鉢・テラコッタ:通気性に優れます。ただテラコッタは重いです。
菊鉢:側面が垂直に近い形をしていますので、支柱が必要と思われる植物を植えるのに向いています。
ポリトロ箱:必ず底穴に排水口をつくっておきましょう。
古い机の引出:同様に排水口をつくっておきましょう。

向いていない鉢
プラスティック鉢:ハーブは多湿が苦手なものが多いです。(ミント以外)そのため、どうしてもプラスティック鉢は通気性が悪いため加湿になりがちです。土の表面にコケが生えたら要注意。
温度の変化を大変受けやすいです。赤玉土、日向土などを使えば問題なく使えます。

適材適所をお考え下さい。
乾燥しやすい場所で、保湿性を重視する場合はプラスティック鉢でもよいです。

排水性と通気性のよい土を使いましょう。
ハーブの多くは、アルカリ性の土を好みます。一般的に、日本で販売されている園芸用の土はほとんどが酸性で、地面は酸性雨により強い酸性になっています。
アルカリ性にするために、石灰を混ぜます。推薦する土
[園芸用]赤玉土あるいは日向土の細粒:堆肥:石灰=2.8:1:0.2で配合。
日向土細粒:黒土:腐葉土:燻炭堆肥:石灰:牛糞=2.2:2:2:1:0.2:1
など。
ハーブ用の専門の土も販売されていますのでそれを利用しても可。

[鉢底の石]日向土(大粒)、赤玉(大粒)など。

[種まきや挿し木用土]日向土(細粒)、鹿沼土、川砂などを混合

[排水を良くするには]軽石、炭、パーライトなど多孔質のものを混合

[保水性と軽さ重視のハ ンギングバスケットなど]ココピートやパーライト等を混合

避けたほうがよい土:ピートモス、バーミキュライト
理由:
[ピートモス] ピートモスの湿地は、珍しい蜘蛛、とんぼ、毛虫などの昆虫類の生息地であり、珍しい藻が地表を覆いそこに様々な植物が群生。アヒルや鴨、ガチョウの餌場、ゴールデン千鳥等がいて、1万年を費やし形成されたピート湿地帯は、太陽光線、空気、微生物が存在せず当時からの花粉が温存され、気候、植物の形態等を知ることができます。
しかし、ピートモスの商業採掘は湿地にドリルで巨大 な穴を開けて水抜きしてしまうので湿地の生物ごと破壊してしまいます。 ピートモスの湿地は1万年もかけて形成されるもので一旦破壊されてしまうと簡単に元に戻すことは出来ないのです。 最近はヨーロッパにおけるピートモスの生産量が落ちていることとガーデニングブームで日本のピートモス需要が高まっているためカナダ産のピートモス需要がうなぎのぼりに増えています。生産地の湿地は急速な勢いで破壊されており環境問題となっています。 また、供給者の中にはピートモスを保水剤で化学処理して販売している業者がいるそうなので有機栽培を志している人はこの点も注意する必要がありそうです。
⇒ 代替品 ココナッツファイバー

[バーミキュライト]ーミキュライトに関して、米国では法廷闘争(訴訟)に発展している今日、バーミキュライトは「安全」か?との質問に対して・・・・危険ではないが、注意は必要!として、米国政府の調査機関が情報を公開しています。世界的なアスベスト汚染は承知の通りですが、その汚染対策として、より徹底して改善策を打ち出し、速やかに対処してきた米国は、バーミキュライトのアスベスト汚染にも注目しています。バーミキュライトとその製品におけるアスベスト汚染は、EPA(環境保護庁)、OSHA(安全衛生庁)、CPSC(消費者製品安全委員会)、ATSDR(毒性物質疾病登録機関)などのさまざまな連邦機関と国の至る所で多くの市民が関心を寄せる国規模の問題となっていて、相当量の情報が、印刷媒体、テレビ/ラジオとインターネットによって、公に利用可能となっているくらいです。
これに対して日本では、この種の情報公開が少なく、おそらく、生産者、園芸店や一般の人は、バーミキュライトについての詳細を知らないでしょう。私たちは、 市場に出回るバーミキュライトがどこの国で生産されたもので、どこからいつ輸入されたのか知らされていません。しかも、それが安全かどうかも知らないままに 使用してきているのが現状です。
⇒ 代替品 赤玉土、日向土など

堆肥
鉢の中の土はガチガチに硬くなってしまいます。
畑や庭の場合よりも堆肥を多くしましょう。
「堆肥」とは、動植物の有機物が発酵したものであり、土壌の構成を改善し、微生物数を増やし、養分を供給する目的で、土に混ぜて使います。
理由
1.堆肥は空気を含む力があり、土をふかふかにしてくれます。
2.鉢は土を入れただけでは豊かな生態系を作れませんから、微生物などの繁殖をよくするためです。
3.赤玉土や日向土が団粒構造をつくることを助けてくれます。堆肥
落ち葉、枯れ草、ワラ、生ゴミ、牛糞、鶏糞など。

「堆肥」は、有機資材の残渣が発酵したものです。
「有機肥料」とは、有機資材が生の有機物残渣も含むものをいいます。
追肥は『水遣りと施肥』のページをお読み下さい。

ハーブの種類
代表的なハーブを原産地別にリストアップしました。

[地中海沿岸地方原産]
乾燥気味で育てることができますが、涼しさが大事。日本の高温多湿は苦手です。
水遣りは控えめに。夏は風通しのよい場所で。
土は弱アルカリ性を好みます。
日本で購入する苗は品種改良されずいぶん育てやすくなってはいます。
ローズマリーなどはセンテッドゼラニウム(熱帯地方原産)と似ていて関東地方の山間部以外ではかなり放っておいても育ちます。

ラベンダー、ローズマリー、ミント、オレガノ、セイジ、タイム、イタリアンパセリ、カモマイルジャーマン、キャットニップ、フィーバーフュー、マロウ

[ヨーロッパ地方原産]
乾燥気味で夏は涼しく、冬は耐寒性があります。
土は弱アルカリ性を好みます。
風通しがよいところで直射日光を避けて育てましょう。
アグリモニー、アンゼリカ、カラミント、サラダバーネット、チャービル、ホップ、やろう、レモンバーム

[熱帯地方原産]
高温多湿です。日本で品種改良されているハーブは若干このとおりではありません。
ステビアは半日陰のほうが育ちやすいですし、センテッドゼラニウムは大変頑丈ですが、多湿を嫌います。
バジルとナスタチウムは大変お水が好きです。

センテッドゼラニウム、バジル、レモングラス、ステビア、ナスタチウム、レモンバーベナ、アニスヒソップ

[中国原産]
夏は高温多湿。
土は弱酸性です。
ジャスミン、チャイブ

以下の表を参考に種を買いましょう。
種の袋にホコリがかかっているようなものや、室内の電気の光、あるいは直射日光が当たっているような場所で販売されている種はやめましょう。

一年草
春まき
ハーブ名草丈適所
アニス60半日陰好き
サマーセイボリー20日向
バジル60日向
春もしくは秋まき
ハーブ名草丈適所
コリアンダー60日向
チャービル30半日陰好き
ディル~90日向
ボリジ60日向
ジャーマンカモミール60日向
多年草
春まき
ハーブ名草丈適所
ラヴェンダー60日向
マジョラム25日向
セイジ60日向
ベルガモット70半日陰好き
春もしくは秋まき
ハーブ名草丈適所
チャイブ30半日陰
ローマンカモミール40日向
ウインターセイボリー45日向
タイム30日向
フェンネル~100日向
ミント60半日陰好き
レモンバーム80半日陰好き
ローズマリー120日向
苗を購入する場合、苗選びは大事です。
以下の条件に合う苗を購入しましょう。
決して値段だけでは決めないで下さい。
1.葉と葉の間が短い。
2.茎が太く、しっかりしている。
3.葉に厚みがあり、緑色がきれい。
4.地上部が弱弱しくない。
5.病害虫がついていない。
6.できればゴロゴロした土で作られたもの。